お酒の種類は多い

お酒の種類が多いことは折に触れて感じることと思います。それは世界の多くの民族が固有のお酒を生み育ててきたという歴史が背景にあるからです。わが国では清酒に焼酎、泡盛が國酒と言われております。数多いお酒も製造方法から見ると、醸造酒、蒸留酒そして混成酒の三つに分けられます。醸造酒は皆様もご存じのように糖分を酵母菌の代謝作用、いわゆる発酵により生成されたアルコールを含む液体をそのまま、或はろ過して造った酒類を言います。蒸留酒は発酵により得られたアルコール含有物を蒸留して造った酒類を言います。そして混成酒は醸造酒或は蒸留酒に他の酒類または植物等を混和して造った酒類を言います。                                    一方、お酒の原料から見ると糖分を原料とした酒類とデンプンを原料とした酒類とに分けられます。前者には果実を原料としたワイン等の果実酒や乳からの乳酒があり、後者は、酵母菌はデンプンをそのままアルコールに代謝出来ませんので、デンプンを一度、麹菌等の糸状菌を活用しての酵素作用(清酒、焼酎、紹興酒等)や麦芽の酵素作用(ビール、ウイスキー、ウオッカ等)により糖分へと分解してからアルコール発酵へと繋げたもので、そのままかあるいは蒸留して製品化されます。中でも日本酒(清酒)は並行複発酵と言う極めて珍しい発酵で造られます。日本酒の醸造は発酵のスピードや温度管理、発酵のバランスが大切で繊細な発酵技術が必要です。日本酒は世界的にも珍しい発酵で造られるアルコール飲料で日本人の気質に合っています。滋賀県酒造組合には33蔵の蔵元が加盟しておりそれぞれが競って発酵醸造技術を高め、また研鑽を重ね それぞれ蔵の特徴を活かした素晴らしい滋賀酒を醸しています。                      

                         滋賀県酒造組合 顧問 小幡孝之

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